お洒落で、兎も角愛らしい芝居。全ての役に愛があり、ギスギスした風潮に、客席にいる間だけ「人っていいなア」と思える。いつものcovaさん調にハイカラなムードが加わり、ジャンルを飛び越えて(追っ掛けはピアソラ風!)、蛇腹楽器の豊かさが際立っている。
ドラマ設定も、ジュリー氏の年齢を上手く活かした、一ひねりある恋愛物になっているのが秀逸!
巴里色満載のプロローグから、突然、明治の蕎麦屋に変わる面白さは、無駄のない美術(奥村康彦氏)や、配色がハイセンスな衣裳(三大寺志保美さん、「夢邪想」でも抜群なデザインをしてくれた)の良さもあり、鮮やか。
常連のキャスト&スタッフへの信頼なくしては、こういう質の舞台、劇団以外では中々ない。
カーテンコールで、昨年の「悪い奴は悪い!」の吹っ飛びダンスを、アドリブで突っ込んだ沢田研二氏に脱帽!楽屋にご挨拶に伺ったら、「悪名」チームで差し上げた暖簾が!
全行程の3分の2残った旅公演、恙無くお勤めなさいますよう!
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