ジャンヌ・ダルク/赤坂ACTシアター

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「乙女」に関する芝居は、花組芝居での「聖(セント)ひばり御殿」と静岡舞台芸術センタープロデュースの野外劇「ジャンヌ・ダルク」を経験(演出)しているので、脚本=中島かずき、演出=白井晃、と聞きともかく見たかった。

先ず圧倒されるのは約150人のアンサンブル!奥行きと重厚さを強調した、装置(松井るみ)照明(小川郁雄)を加えると、絵面は全く欧米のグランドオペラ。壮大な空間を大胆そして繊細に埋め尽くす、効果音も兼ねた音楽(三宅純)。員数に伴う甲冑や衣裳(統一感抜群!デザイン=太田雅公)だけでも底知れない(衣裳製作部門に約30人の名が連なる)。噂として伝わる「乙女ご落胤説」を思い切ってモチーフに使った原案(兼ねる監修=佐藤賢一)。国々の歴史という大きなうねりの前に、「人」はかくも「人」で無くなるかを描いた、この不況に考えられない大作です。

開演前の劇場入り口で中島かずき氏にご挨拶。終演後、映画「ゴジラ対メカゴジラ」でご一緒した、というより小劇場の先輩六平直政氏、パナソニックグローブ座の頃はお世話になりました上杉祥三氏、お仕事はした事がないのですが、色んな場所でニアミスする同じく小劇場先輩田山涼成氏、それぞれにご挨拶(お三人楽屋同室でした)。

以前訪れた赤坂ACTシアターは仮設だったのかしら(もっと以前は劇団四季の小屋でしたね)。地下鉄赤坂駅の地下街から地上への賑わいに驚き!昔、赤坂見附に比べあの辺り何にもなかった…。