うみ/西瓜糖

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戦争という極限の状況が、人々の業を丸裸にする。海辺のベトベト、砂のザラリ、蛙の鮮血、汗etc.これらのイメージが、人物達のササクレをより刺激する。

場面が淀んで来ると、いい間で新しい局面が投下される小気味良さ(作=秋之桜子)。幕切れの合唱曲が良いね、祐子さん、丁寧な演出振りは、出演者から聞きましたよ。「語り」術の極致を見せてくれた美代子様、凛とした淑やかさはお手の物!

その他適材適所の妙は、西瓜糖十八番で、20代から70代、それぞれ本物の世代が演じる厚味。

正義とか、潔白とか、言えば言う程、醜くなり、開き直った悪が潔く見える。人間て、だから魅力的なのかも知れない、と思えるのは、お人柄が温かく優しいキャストとスタッフ揃いだからだろう。

「桐一葉」八人衆で、終演後飲み会まで割り込んでしまいました。だって楽しかったんだもん!

この公演が終れば、漸く合流する蜂屋(はちや=八代進一)さんを、「桐一葉」組として繰り出して拝見。

ケンメイ(和田憲明)氏の良い仕事を又拝見出来た。

事件の背景にある巨大で黒い影に、翻弄されて行く男(捜査官etc.)達の葛藤が、只でさえ狭いシアター711の空間に、対面式の客席を仮設して、臨場感タップリに繰り広げられる。

ケンメイ氏の演出を2回経験している身として、稽古での修羅がどれ程だったか、俳優達の緻密な演技を見れば良く判る。同時に、音楽と効果音の使い方が、いつもながら秀逸。この濃さが良いのだよね。

「ネオかぶき」で女形を売りにしていた役者が、演劇の良心「カトケン」の現場へ呼ばれる時代が来るとは!時の流れを思わずには居られない。咲酒屋さんの実力でもある。

これ程シェイクスピアパロディな戯曲とは思わなかった。殆ど痛快と言っても良い。力量のある俳優のチョイスが抜群で、素直に劇世界へ入って行けたが、やはり日本人による欧米人表現だけは、如何とも…。

既に11月公演が発表されている。年3回のペースが、ここ数年、年4回になっている。花組芝居も年5回を経験した事があるが、あれは時代の後押しもあったのだから、昨今の経済事情でこの回数は、全く凄まじい!脱帽である。

昨年、博多座でご一緒した「西川瑞(ずい)」君出演と聞き、拝見。

キャラのはっきりした役と出演陣。作・演1人、俳優2人、によるユニットという形態も含め、今どき風、という言葉で一括りしてはいけないだろうが、印象としてはそうかな。

「影男」という存在が、少し引っ掛かるけど、観客を上手く引っ張り込む、カジュアルな脚本で、サラッと見終われました。

一緒に見た、博多座同士、自由治屋(ふりいじや=押田健史)と、「瑞君は瑞君だったね」という感想が一致。ええ、ちょっと強面なようで、柔和な達磨さん、と言った見た目そのまま。たまに毒を吐くが、至って穏やかな男です。

雑種 花月夜/あやめ十八番

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お団子屋の話がミュージカルになった。水郷屋(みさとや=堀越涼)の生家がモデル。

水郷屋は活動当初から、身辺に起こった物事をいい具合にドラマの要素に織り込んで来たが、団子屋シリーズ一作目「雑種 晴姿」は驚いた。生家を舞台にするという直球!

「ミュージカル」と「音楽劇」の違い云々があるが、初挑戦ご苦労さん!吉田能君の存在は大きい。ミヤタユーヤ君、いつの間にやら芝居が安定して来たね。

終演後、乾杯して直ぐ水郷屋に、単刀直入な意見をぶつけていたら、乙貝屋(おとがいや=磯村智彦)が「加納さん、はっきり言うんですね」と驚いていた。うん、涼には言っちゃうんだよね。言えちゃうってのかな?

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