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2004年だったかな? 最初にこの芝居をトラムで観たのね。
“これは架空の地方の話だ”って土田さんが言ってたんだけど、
俺はどこかの方言だと思って観てたのね。
彼らの劇団が京都出身だから、
創作方言でも、やっぱり関西方面の匂いがするわけよ。
上演したときに大体の人はそれを西の方言だと思うと思うの。
そうすると、俺らがやった時にイントネーションとかが、『嘘だ』って思って
(お客さんの)意識が言葉の方にいっちゃうんじゃないかなって。
だから(トラムで)観たときに、標準語で観たいなと思ったのかな。
方言って、それによって台詞がオブラートに包まれた感じになるのね。
だから標準語に換えるとその分表現はきつくなるんだけど、
それによって対立とか人間の弱さとかが浮き彫りになるんじゃないかな。
俳優達も標準語の方が得意だからね。
きっと(原作とは)違うものにはなるだろうけど、
言葉にとらわれずにやりとりとか内面とかに向き合いたくて、だから、換えてみました。
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