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和宮様御留
〜 予 習 の 頁 〜
かずのみやさまおとめ を より楽しむために

聞きなれない御所ことばに、入り組んだ人物関係…。
「和宮様御留」を楽しみ尽くすために。
簡単な予備知識集をご用意しました。ぜひ観劇前にお読みください。
  1)あらすじ
  2)登場人物相関図
  3)御所ことば 解説


1) あらすじ

諸外国に開国を迫られ、公武一和が唱えられる幕末。
京都・朝廷の皇女和宮に江戸幕府への降嫁の話が持ち上がる。

降嫁を強要する関東に対し、
異母兄・孝明天皇と関白は
和宮とその母・観行院に縁組を押し進めるが、
観行院は、先の主上の十七回忌が終わってから
降嫁させるなどの「五箇条」を盾に抵抗した。

様々な思惑が渦巻く中、
和宮の伯父・橋本中将の屋敷で奉公をしていた
少女・フキを和宮の替玉とする計画が水面下で進められた。

全ての自由を奪われ、常に偽者ではないかと疑われる生活の中で、
フキの心は徐々に狂気に蝕まれていく・・・。



2) 登場人物相関図

<クリックすると別窓で大きく開きます>
>> 配役表



3) 劇中で使われる御所ことば
よみ
用語
意味
おしまい
化粧
化粧。
おでいさん
父君
父を敬っていう語。父上。
おとう
御下
大便。
おとめ
御留
貴人の覚え書きや、日記のこと。
おぬる
お熱
(発)熱。
おひやのおずる
お冷のおずる
素麺。
おひろい
お歩い
歩いての意。
(お)やぐ
(お)夜具
寝る時用いる用具。布団や毛布など。寝具。
かかく
家格
家の格式。家柄。
かきん
瑕瑾
欠点。短所。他は申し分ないのに、わずかな欠点のあること。
きゅうひん
宮嬪
宮中の女官。宮女。
きょうとしょしだい
京都所司代
京都に駐在し、京都の警備、朝廷・公家(くげ)の監察、京都・伏見・奈良の町奉行の管理、近畿全域の訴訟の裁決、西国大名の監察などにあたった。
ぐぶ
供奉
行幸などの行列に供をすること。また、その人。
くぼう
公方
公的な事柄に関する方面。朝廷・国家に関する方面。
げざん
見参
高貴な人や目上の人にお目にかかること。拝謁。
こうか
降嫁
皇女が臣下に嫁ぐこと。
こうとうのないし
匂当侍
宮中の女官の階級で、女性最高職のひとつ。
こうぶいちわ
公武一和
幕末期、朝廷の伝統的権威と結び付き、幕藩体制の再編強化を図ろうとした政治論。
こうまい
皇妹
帝の妹。
(ご)はつよ
(御)発輿
輿(こし)が出立すること。
ごようがかり
御用掛
官府から命令を受けて用務を取り扱う職。
じきみや
直宮
天皇の子。
じゅうじ
住持
寺の住職。
じゅごう
准后
〔「准三后(じゆさんごう)」の略〕三宮(太皇太后・皇太后・皇后)に準ずる待遇で、年官・年爵が給せられた人。
じょうい
攘夷
外国人を撃ち払って国内に入れないこと。
しょうじ
掌侍
宮中の女官の階級のひとつ。
じょうろう
上臈
将軍の正室(御台所)に次ぐ大奥の階級の一つ。
しんかん
宸翰
天皇の親筆(自身で書いた)筆跡の文書。
すまのみや
寿万宮
孝明天皇と堀河掌侍との娘。当時2歳。
せんげ
宣下
天皇が言葉をのべ下すこと。宣旨を下すこと。
そうじょう
奏上
天皇に対し、申し上げること。また決定を求めること。
そうもん・そうせい
奏問・奏請
たいじゅさま
大樹様
「大樹将軍(将軍・征夷大将軍の異名)」の略。
ちょくじょう
勅定
天子自ら定めること。
てんそう
伝奏
取り次いで奏聞すること。関白に次ぐ要職で、毎年3月、勅使として江戸に下り将軍に対面した。
とうか
東下
京都から東国へ行くこと。
とうぎん・おかみ
当今・主上
当代の天皇・今上(きんじよう)。
とくせんけ
徳川家
徳川家(とくがわけ)の事。
としより
年寄
武家で、政務にあずかる重臣。室町幕府の評定衆・引付衆、江戸幕府の老中、大名の家老など。
ないしのすけ
典侍
宮中の女官の階級のひとつ。ただ「すけ」とも呼ぶ。作中で高位なのは「長橋の局(匂当内侍)」続いて「庭田嗣子(宰相典侍)「観行院(新典侍)・大典侍」「堀河掌侍(岩倉具視の姉)」となる。
ないしんのう
内親王
当時は天皇からの宣下をされた嫡出の皇女のみが名乗ることができた。

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