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悪女クレオパトラ
==PRESS RELEASE==

花組芝居10周年記念公演いよいよ大詰めの第3弾

団旗揚げ10年の節目にあたり、
豪華な新作を連続上演してきた花組芝居。

 第1弾『泉鏡花の天守物語』では、 加納幸和が芝居の世界に入るきっかけとなった作品でこれまでの上演史にない、 新しく、しかも理想的な“富姫”を誕生させ、 今後の『天守物語』上演に多大な影響を与えるだろうと、演劇界の話題をさらった。
 第2弾は『花組をどり’97』。 台詞はなくても心は踊る!!役者も観客も踊りに踊り、全編“踊りのみ”という 「素ネオかぶき」の新たなる挑戦は大成功のうちに幕を閉じた。 そして花組芝居10周年記念公演の最後を飾るのは『悪女クレオパトラ』
 座長・加納が芝居を志す以前から、 自分が描きたいと思っていた世界を具現化している数少ないアーティストとして、 これまで多大な影響を受けてきた辻村ジュサブロー氏を、アートディレクターとして迎え討ち、 実は宿命であったバトルの炎の中で、新たなるクレオパトラを創り上げる。
 壮大なスケールで送る舞台は、花組芝居のエポックとなる1997年の締めくくりにふさわしい。

◆辻村ジュサブロー氏、加納幸和とやりたい宣言!?
 辻村ジュサブロー氏といえば、NHKで放送された『新八犬伝』 『真田十勇士』などの人形劇で有名だが、今ではその枠を越えて、 様々な舞台のアートディレクターとしても華々しく活躍している。 この秋控える作品も、蜷川幸雄氏の『王女メディア』『マクベス』『近松心中』と、 みな超大型スペクタクルばかり。
 そんな中、1月の『泉鏡花の天守物語』の際、見終わるなり辻村氏は加納に 「あなた、やったわね、これで当分誰も富姫できないわ」と。 この一言で始まり「面白い舞台をつくろうよ、出来る限りの協力はするから」 で、今回のコラボレーションは決まった。
 「舞台創りとは、クリエイター同士のアイデアのキャッチボールだ」 と言う辻村氏の言葉に、熱くうなずく加納幸和。 二人の波長もぴったり合い、新たな舞台への意気込みは高まるばかりだ。
 二人が『悪女クレオパトラ』に抱くイメージは“退廃の美”。 滅びゆく寸前の最後の絢爛さ、そしてかつての栄華をしのばせる朽ち果てた姿‥‥。 舞台の上には、退廃と華美がギリギリのバランスで同居する。 朽ちた十二単の袖の下から、 まるでミイラのごとく包帯が見え隠れするクレオパトラなんて誰も想像だにすまい。

◆「悪は美しい!」
 その美しさでシーザーとアントニーという二人の英雄を魅了し、 恋のために国の運命をも動かし、最後には自らの手で命を絶ったクレオパトラ。
 …という今までの“歴史に翻弄された気高い女王”という定説を見事にくつがえし、 「クレオパトラは悪女だった!だからこそ美しい!」とするのが花組版のクレオパトラ像である。
 王位を守るため、兄弟姉妹婚、親殺し、 子殺しが横行したといわれる古代エジプト王宮の暗部を、誰よりも色濃く受け継いだ女。 彼女の美しさは、自分の持つ“悪”に限りなく忠実に生きた証なのだ。 そんじょそこらの小悪魔的な女どころではない、極悪のクレオパトラ を加納が演じきる!!

◆加納幸和といえば悪女!
 『ザ・隅田川』の岩藤の“草履打ち”シーンは「気持ちいいんですよ!」 と言い切る加納幸和。また、昨年横内謙介とがっぷり組んだ一人芝居『好色芝居女』では、 大女優の業の深さを背筋が凍るほどの怖さと迫力で演じてみせた。
 そして今、加納幸和の“悪女歴”に新たな頁が書き加えられる。
 欲望のままに動けば動くほど、燐光を発して輝くクレオパトラの“怖さ” を演じて、加納の右に出るものはいない。そして、怖さと威厳の中に愛らしさ、 はかなさを表現できるのは…!

◆クレオパトラ合戦。見比べれば、花組!
 またもや重なってしまった。今度は「松竹」(主演:大地真央)。 『雪之丞変化』では宝塚と、『天守物語』では新派と、 花組が大作を企画すると必ず大手と公演のタイミングが重なる。 なぜだ?花組の情報が漏れている?それとも見比べて楽しめという啓示?
 でもゴメンナサイ、大地さん。今回も花組、圧勝させていただきます
 見た目の豪華さは負けるけど、アイデア勝負は花組がいただき! まったく新しい過激な演出と加納の魔的な美しさとで、 観客をもシーザーやアントニーのように花組芝居の虜にしてしまう。 だって“悪女”ですもの。策略は得意中の得意!

◆三味線×今時日本の流行歌÷花組芝居=前衛音楽!?
 その他にも二人の個性的なアーティストが参加する。
 一人はご存じ坂本朗氏。 『天守物語』では和楽器を取り入れた“花組ロック”を創り上げ、 続く『花組をどり’97』で日本古来の大衆音楽(フォークロア)をベースに、 不思議と耳に残る"をどりナンバー"を提供。今や花組芝居との相性は抜群の名コンポーザー。
 そしてもう一人は義太夫三味線奏者の田中悠美子氏。 古典の分野のみならず現代音楽、エスノポップス、 アヴァンギャルドジャズなどのフィールドにも参入。オーケストラとの共演、 オペラや舞台音楽への参加など、国内外で多彩な活動を続ける前衛アーティストだ。
 この二人の異種格闘バトルに加納が加わり、音楽は創られていく。 ベースとなるのは何と現代ジャパニーズポップス。 壮大な前衛音楽とジャニーズ&クルクルミラクル が『悪女クレオパトラ』のカオスな世界を増幅させる!

◆みなさまに還元!世田谷区民割引
 関係ない人には関係ないのですが、花組芝居の事務所があるのは世田谷区(在10年)。 座長・加納幸和が住んでいるのも世田谷区(在31年)。 そして今回、その名も世田谷パブリックシアターに初見参! 区民の皆様の血税(古い?)で運営される劇場にお世話になるにあたって、 花組から「今後ともよろしく」の意味を込めての大判振る舞い!
 世田谷区にお住まいの皆様には、定価5,250円(税込み)のチケットを、 全日4,200円で大御奉仕!!

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