□ [目次]へもどる □

水下きよし写真館

水下きよし 2014年1月24日 享年54歳にて永眠
写真キャプション:加納幸和

「泉鏡花の海神別荘」沖の僧都(2000年)

顔真っ赤にして、貢ぎ物を延々述べ立てる件。花組芝居一の偉丈夫だから、ブランド品の衣裳(ダーバンetc.からお借りしました)が似合う!似合う!

「泉鏡花の天守物語」朱の盤坊(2000年)

彼が立ち上げた「BoroBon企画」の名前の由来、♪ぼろぼんぼろぼん、と歌いました。こういう大時代な衣裳を着こなせるのは武蔵屋だけ。

「怪誕身毒丸」継子シッダルタ(1998年)

何度も勤めた役。加納幸和事務所で初演(1986年)したこの作品を気に入ってくれて、僕と演劇人生を共にする事になった。

「ナイルの死神」ドクトル・ベスナー(2009年)

見て! この古怪な感じ、歌舞伎役者以上でしょ。冠にした「KABUKI-ISM」の最たるデザインです。

「泉鏡花の夜叉ケ池」萩原晃(1995年)

再演に当たり、髪を伸ばして貰った。生涯の当たり役で、男が惚れる男ってこれって感じ!

「百鬼夜行抄」青嵐(2003年)

龍だから能装束風、単純な発想だけどこれが一番手っ取り早い。このなりを何度も早替りさせちゃった。

「泉鏡花の夜叉ケ池」萩原晃(1995年)

鏡花の指定を逸脱したこの、ワイルドな衣裳プランは、彼だから思い付いた。

「菅原伝授手習鑑」藤原時平(2012年)

劇団本公演最後の役。他の役者が想定出来ない。本人も「俺がやらなきゃダメでしょ」と言ってた。

「南北オペラ」坂東太郎実は藤原純友(2002年)

有名海外ミュージシャン幾人かのイメージを合体させたコスチューム。これに負けない、いやそれを超える破天荒なパワーも彼の個性だった。

「悪女クレオパトラ」奴隷アポロドロス後に宦官イラス(1997年)

奴隷からクレオパトラに仕える宦官に成り上がり、最後は自らクレオパトラになって死んで行くという特殊な役。絨毯の中にクレオパトラが隠れていたという伝説のシーン。

「百鬼夜行抄」青嵐(2003年)

原作漫画のイメージをわざと壊しました。おじさん役が板につき出した頃。彼の動物的な面も生きてた。

「シャンソマニア」帝(2003年)

源氏物語「桐壷の巻」を生演奏のシャンソンで綴る異色作。白い衣裳に合わせた眼鏡と襟巻が、彼のグットセンス。柔らかい襟巻は、日常でも良く巻いてました。

「KANADEHON 忠臣蔵」天河屋義平(2007年)

歌舞伎でほとんど上演されなくなった十段目。他の仕事が重なっていたので、少ない出番の役にしたんだけど、ちゃんと十段目の主役になっていた。

「泉鏡花の日本橋」五十嵐伝吾(1998年)

惚れた女に翻弄され、財産や女房子供まで失う「赤熊」。一途過ぎる男が、好きな女に殺される刹那、笑って死ぬ件が悲しかった。

「花たち女たち」江藤卓爾(2010年)

大人の遊びをやり尽して、すっかり枯れちゃう役なんて初めてだったんじゃないかな。劇団新派での初演でも違う役で出て貰ったんだけど、新派の女優陣に大人気でね。年上も年下も虜にしちゃう(笑)。

「泉鏡花の夜叉ケ池」萩原晃(2009年)

当り役「晃」の三度目。やっぱり当り役だった。ついこの間なんだよね…。僕がもう少し華奢なイメージを持っていたら、相手役の百合やりたかった。

「恐怖時代」春藤靱負(2007年)

劇団20年目で、小さい空間に戻った実験的な舞台。彼が恋人役だと、たとえ素顔であろうが、安心して女形が出来た。本当の「立ち役」だった。

「かぶき座の怪人」玄上乱十郎(2007年)

歌舞伎役者の日常が、それらしく出来るってのも、彼の大きさだろう。でも歌舞伎あんまり見なかったから、そっちの方は大雑把だったけど(笑)。

「和宮様御留」酒井若狭守(2004年)

面長でシュッとした顔だから、滅多にないけど、二枚目の白塗りすると、それなりに味があった。武芸に長けたお殿様、ちょっと我がままでね。はまってたな。

「ハイ・ライフ」ディック(2005年)

演出するつもりで彼が見つけて来た戯曲を「主役ディックが君で、僕が演出ね」と無理やり取り上げちゃった。頼もしいのに、何処か抜けてる役なんだけど、ぴったりでね(笑)。いい表情でしょ。

「泉鏡花の夜叉ケ池」萩原晃(1995年)

顔の大きさといい、胴体と手足のバランス。男優として黄金律を備えてる上に、常日頃から姿勢正しくをモットーにしてた。

「ゴクネコ」高尾重左衛門(2005年)

この鬘、「立髪シッチュウの棒茶筅」て言うんだけど、今時、こんな恰好が似合う歌舞伎役者居ないよ。

「百鬼夜行抄2」青嵐(2006年)

パート2は、全役原画通りのイメージにしました。着流しにすると途端にカッコ良くなっちゃうのが、彼らしい。

「奥女中たち」宣伝写真より(1992年)

立教大のキャンパス内で撮った珍しい女の子ショット。まだまだ初々しかった頃(笑)

「南北オペラ」宣伝写真より(2002年)

70年代サイケで彩った「金幣猿島郡」という顔見世狂言。宣伝用写真なんで、思い切っちゃいました。明治大学出身のせいか、バンカラな面があるから下駄が似合う。

「薔薇西遊譚」ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン(1992年)

「体操のお兄さんではありませ〜ん」と言いながら登場したのは、彼のオリジナル(笑)。スポーツ好きで自然に発達した胸筋と、骨格の塩梅がいいんだよね。

イベント「お座敷遊びでサのヨイヨイ」かっぽれ(1998年)

ご贔屓さん限定で、実際のお座敷(仕出しのお食事付き)を借り切って皆で一芸披露。本格的な「かっぽれ」でした。

地方公演飲み会スナップ

いつ頃かな? 髪型からすると、二度目の夜叉ケ池辺りかな。強い洋酒が好きだった。

夜叉ケ池初演稽古場スナップ(1991年)

おそらく32歳。若いッ! 「三男ではあるが伯爵の萩原」という台詞から、文武両道の王侯貴族の設定にしたのも、彼だから。

「奥女中たち」梅の方(1992年)

雪中での折檻シーンになる直前。彼に合わせて「あばれ熨斗」柄の織物裲襠にしました。しかもビックサイズ!

「天変斯止嵐后晴」悪清(1996年@稽古場)

再演のパンフレット用撮影時のスナップ。髷の「切藁」の大きさや、綿入りの着付け、蝶が飛んでる大柄な肩衣、それらに少しも負けてない。

座内野球部スナップ

ユニフォームが先代のだから、随分前だね。

「百鬼夜行抄2」青嵐(2006年)

本体の「鏡」が割れた為に壊れちゃった青嵐。彼自身が持っている無邪気さ一杯だった。おじさんなのに可愛いの。

「いろは四谷怪談」民谷伊右衛門(2004年)

21世紀版の伊右衛門は、最初から彼をイメージして書いた。前世紀版から引き継いだフィナーレは、より豪華にしました。歌は得手じゃなかったけど、「華」あるから、こういうのもいいでしょ。

「奥女中たち」召使いお辰(1999年)

再演の時は、主役の姉妹をやって貰った。毒を飲んだ妹の遺骸を抱いて、一人にしないでと泣く件。

「聖ひばり御殿」おきみ大明神(1995年)

英雄の娘を守る為に、大明神になった強き母! 意外に目が円らだから、女形の時は効果的だった。初めて富山県の利賀村で、皆と合宿しながら作った、思い出深い作品。
©2014 hanagumishibai すべての写真その他の無断転載、転用を固く禁じます
□ [目次]へもどる □